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自分で自分の頭を殴りたくなったとき
2009年02月20日 金曜日
ひどい失敗をしでかしたときや、自分の根性のなさにうんざりさせられたとき、自分で自分の頭を殴りたくなることがある。
しかしこれを実際に行なおうとすると、大変な問題にぶつかる。
まず、意識的にであれ無意識的にであれ、練習しなかったことは人間はできない。
自分で自分の頭を殴る訓練を、習慣的に行うことは不可能だ。
だからそもそも、「自分で自分の頭を殴る」という動作を効果的に行うこと自体が、ほとんど不可能に近い。
仮に、抜群の動作応用能力を発揮して、練習を一切してこなかった「自分で自分の頭を殴る」動作を効果的に行えたとしても、さらに大きな問題が待ち構えている。
それは、「自分で自分の頭を殴る」という動作の外観が、いわゆる「タコ踊り」とほとんど区別がつかない、という問題だ。
「自分で自分の頭を殴る」という行為は自らを罰するために行うのだから、そこには、一定程度以上の厳粛さが要求される。
にもかかわらず、その行為の外観には、厳粛さのかけらも存しない。
もちろん、自分で自分の頭を殴っている間、客観的に観察した自分の姿を意識せずにいられさえすれば、こうした問題は起こらない。
だが、自らを罰し得るほどの自省力を持つ人間が、行為中の自らの姿を意識せずにいることは、きっと不可能だろう。
結論としては、「自分で自分の頭を殴りたい」という欲望は、そうした欲望を持ったこと自体によって、すでにその目的は達せられている。
その欲望を実行に移せば、かえってその目的に反する結果を招きかねない。
そのような欲望は、おそらく他にもいくらでもある。
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